読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

イスラム模様②-2

「掌にのるチョコレート冴え返る」(石尾恵美子) 昨晩は雨だったのか、朝からよく冷え、ラードも蜂蜜もコチコチ。夏には冷蔵庫に入れて置かないとグニャグニャになる板チョコが卓上にパリっと反り返ります。「冴え返る」は暖かくなりかけたかと思うと寒さが…

イスラム模様②-1

「ちぐはぐな挨拶かはし浅き春」(藤田久美子) 日ざしが春めいてきたようで、つい「春らしくなってきましたね」と言いたいものの、空気は冷たく「いつまでもお寒いことで」などと、相槌にならない行き当たりばったりの会話となります。そんな冬も二月となり…

イスラム模様①-2

「冬茜死んだらどこへゆくんだろう」(志方桜子) 映画「沈黙」の上映が話題になっているのか、古本屋では見つけられず、珍しくKindleで買い求め読み返してみました。筋立てはほとんと原作に映画は忠実でしたし、配役の抜擢も原作を損なわない設定になってい…

イスラム模様①

「改めて四温の雨と思ふ町」(野田ゆたか) 暖かい雨が降っていて、暖かなのもちょうど四日限りでしょうか。また寒波が到来するそうです。今朝の新聞に「女子力」フォーラムが掲載されていましたが、この意味も時代と共に変遷してきているそうです。私は余り…

逃げ恥恋ダンス

「日脚伸ぶ雲透き通る日の光」(伊藤知子) 朝夕の明るさが伸びて来ました。春が近づいているなあっと実感するのも、ここ数日の冷えが緩んだ所為でしょうね。今日は東京は20度になるとか。そうなると、嫌が上でも外出したくなりますが、昨日は夕方外出したら…

染柄残布で作品③

「熊ほどの雲来てゐる寒施行」(凡茶) 野生の動物に、寒中餌を施し与えることを、野に置くと野施行、狐や狸などの穴らしいところに置く穴施行、狐施行というのだそうです。翌朝、食べ物が亡くなっていると豊作になるのだそうですが、害獣であろうとも、この…

染柄残布で作品②

「愚痴聞いて頷くだけの水仙花」(山根佐与え子) 今年は水仙の花がいつになく咲きましたがなぜかすべてがお辞儀をしてしまっています。見ようによれば、項垂れているようにも見えます。 花に何を話しかけようとも返事はしてくれません。でも 、人の愚痴とは…

染柄残布で作品①

「寒菊は小さく開き身を守る」(鎌吉喜久雄) 「生くるとは挫折いくたび寒の菊」(松山寿美) 今日は映画「沈黙」を見に行って来ました。遠藤周作の原作を読んだのはもう何年も前になるので、うっすらとした記憶でしたが、あのどうしようもない思いだけが残…

猫いろいろ⑤

「寒一と日初天神といふ日あり」(後藤初半) 今日1月25日は「日本最低気温の日」だそうで、それに因み、そんな寒い日に暖まってもらおうと、「ホットケーキの日」であり「中華まんの日」となっているのだそうですが。25日は天神の縁日。一年の最初の縁日と…

猫いろいろ④

「雪しまき音なき音を聞いており」(池田幸恵) よくよく冷えます。昨夜も真夜中に雪しまきでもあったのでしょうか。しまきの「し」は「風」。「風」の古語で風が烈しく吹くさまのことで、 しまきの「まく」は「巻く」で重ねて風が激しく吹き荒れるさまのこ…

猫いろいろ③

「虎落笛塵取に塵はなかりけり」(五十崎古郷) 真冬の強風は様々な処に被害を巻き起こしているようですね。高浜原発でのクレーン倒壊、ひと月前の糸魚川火事、本当に自然の脅威にはおののくばかりです。虎落笛とは「もがりぶえ」と読み、厳寒に、激しい風が…

猫いろいろ②

「底冷えが卓の四脚を匍(は)ひあがる」(富安風生) 明日から最高気温が5度とのことで覚悟していたのですが、早くも今朝からしんしんと冷えて来ています。完全に固まってしまい、ついつい図書館で予約していた本が末尾に。こういう冷えて手が出せない時に…

猫いろいろ①

「室の花話しかけては水を遣り」(青木菅子) 成金草の花が中々咲かなかったのですが、頂いた苗木が良かったのか、少し咲きました。レモン色の花はオキザリス。何時ぞや向いの奥さんが茂り過ぎるからと引き抜いて居られるのを頂いたのでしたが、その辺に植え…

アールヌーボー風:曲線修行16

「大寒や転びて諸手つく悲しさ」(西東三鬼) 今日は、一番冷え込む日。関西はそうでもないのですが、身体ばかりか心も悴んでしまい、こういう時にはどうしても不意打ちとなる災難が起こりそうです。それを見越してでもないのですが、昨夜は、余り気温も下が…

アールヌーボー風:曲線修行15

「冬草にふかくも入るる腕かな」(きちせあや) 隣の空き地の雑草も、この寒さで静かにしてくれて助かっていますが、よく見ると、カラスノエンドウがチビチビと芽を出して来まして、ふと手から滑り落ちた鍵を探ろうとすると、枯草の中にすっぽり腕が埋まって…

アールヌーボー風:曲線修行14

「厄払ひあとは隅なき月夜かな」(蓼太) うちの近所の八幡さんの厄除祭は今日明日です。ちょうど震災のあった折は、前日の出来事となり、避難所に翌日, 段取りされていたのでしょうね、厄除け煎餅が配給されました。猿の模様が刻印された煎餅で、姑が好きで…

アールヌーボー風:曲線修行13

「御手洗を敲’(たた)いて砕く氷かな」(夏目漱石) 阪神大震災から22年の日。月日とは経つものです。建て替えられた街並みは、瓦屋根が消え新建材が目につきましたのに、今となってはごく当たり前の風情になっています。昔、庭先に置かれた石をくり貫いた…

アールヌーボー風:曲線修行12

「寒晴れや振って叩いて蜜の瓶」(林昭太郎) こう冷えますと、蜂蜜がコチコチに固まってしまいます。瓶をひっくり返したぐらいでも、そう簡単にはお出ましにはなりません。うちの朝供える仏飯さんは、義母の好物のトースト一片ですが、それに掛ける一滴の蜜…

アールヌーボー風:曲線修行11

「ことりとも音せず雪の更くる夜」(辻多津子) 昨日はよく冷えると思っていましたら、ついに今冬始めての雪となっていました。 昼過ぎからBSでやっていました「八甲田山」を見てゐましたもので、もう芯から体が冷えてしまい一歩も外にも出ず炬燵篭りでし…

アールヌーボー風:曲線修行10

「風の服つくる北風役の子に」(富田敏子) 今日からセンター試験だというのに、毎年の事ながら大雪に気をもまれて居られる親御さんも多いのでしょうね。何とも不平等にも思いますが、沖縄は沖縄中が温暖でしょうし、東北では皆に吹雪は舞うのでしょうから。…

アールヌーボー風:曲線修行⑨

「数えられゐたるくつさめ三つまで」(伊藤日潮) 一つは、そしられ、二つは笑われ、三つは惚れられ、四つは風邪でしょうか?先日来から、頂いた唐辛子の粉砕に手が腫れるのに懲りて数個ずつをチビチビと擂鉢で摩り下ろしていたのですが、台所に入るだけでく…

アールヌーボー風:曲線修行⑧

「悴みし独り居の鍵取り落とす」(小島緑泉) 今朝のラジオからまたまた嬉しいニュースが聞こえて来ました。訳はいずれお話しますが、去年の11月頃からで大変申し訳ないのですが、星野源の独りよがりの応援団になっていまして、今年の春の甲子園の行進曲が「…

アールヌーボー風:曲線修行⑦

「汁粉あり鏡開きの佳き日とて」(中緒和子) 昨日はスーパーで余程小豆を買おうかと思いましたが、棚に戻していました。幼き頃は、カチカチになった鏡餅を母が大包丁で切り刻み、きな粉のつけた安倍川餅にしたり、ぜんざいにしてくれたりして良く食べたもの…

アールヌーボー風:曲線修行⑥

「蝋梅に日ざしの透けて澄みにけり」(石平周蛙) もう数年も前のことですが、この種を頂いて植えたはずでしたが、枯れることはないのですが、小さな苗木にはなりましたが、中々蕾を持つまでにはならないものです。さて、それを拝むまでこちらに居られるもの…

アールヌーボー風:曲線修行⑤

「華美ひと色に成人式の子女あはれ」(相場遷子) 昨日の一日の雨も上がり、今日は雲も切れ他人事ながら「良かった、良かった」と声になります。いつからこんなに、成人式の服装は振袖一色になったのでしょうね。ご両親の懐具合も気になりながらも、悪天候に…

アールヌーボー風:曲線修行④

「菜畑に恵みとなりし寒の雨」(正木和子) 年明けから天候に恵まれていましたが、漸くのお湿り。プランターで育った冬野菜に庭の木々にはいい雨です。 「声氷る庭の小鳥や寒の雨」(正岡子規) 今日、1月8日は「一か八か」から「勝負事の日」だそうですが、…

アールヌーボー風:曲線修行③

「七草を買ふ手軽さの一括り」(高橋淑子) スーパーには正月早々から七草パックもお目見てしていて、何ともお手軽です。私も昨日買ってしまいました。298円。高いのか安いのか。少し郊外に行けば路地端に出揃いそうにも思えますが、電車代に探索を考えれば…

アールヌーボー風:曲線修行②

「いま過ぎし旦が遠し寒の入」(木附沢麦青) 今朝は、冷えたのか布団から一端出たものの、また吸い寄せられてました。昨晩は、8年ぶりだったのですね、「安楽探偵椅子ON STAGE」を見ていたのですが、前夜の寝不足がたたりほとんど居眠りをしてしまい…

アールヌーボー風:曲線修行①

寒中お見舞い申し上げます。 「穏やかな小寒の日を迎へけり」(鈴木幾子) 今年は、年明けから過ごしやすい天候に恵まれ、さぞや神社仏閣も賑わったことでしょうね。今日から寒の入りですがこの暖かさも今日限りなのでしょうか。寒くなるとか。それにしても…

干支酉③-3

「コツコツと靴の音響く初仕事」(能口和子) 8時過ぎでしょうか、昨日までの「ベタベタ」というツッカケサンダルの音から「カツカツ」軽快でもない「きびきび」したプロ気分の音が家の路地から聞こえて来そうです。 「生きてゐる仕事始めの静電気」(守屋明…

干支酉③-2

「三ケ日終りて元の静けさに」(橋本幸子) 「三が日孫の玩具につまづきぬ」(青木よしを) こんな台風一過に疲れ果てておられる平穏な夫婦も居られることでしょうね。私は漸く頭痛が収まり、今日は一日、寝正月ならぬ切り絵正月をさせてもらいました。手首…

干支酉③-1

「二日はや漢方薬煎じをり」(志摩陽子) 年末からの慌ただしい日々の所為でもなく、馳走作りの味見が原因か、昨日の墓参りのタクシーの蛇行運転が誘因されて完全に夕飯作りの前にダウンしてしまいました。一体何時間寝てしまったのか、気付いたら朝になって…

干支酉②

「星屑と云ふ元日のこはれもの」(中村美恵子) 喪中ですので、新年のご挨拶は失礼しまして、今年もよろしくお願い致します。一年の中の一日だけですのに、一つの節目です。心新たにしたいものですが、一日は一日。 「元日や手を洗ひをる夕ごころ」(芥川龍…

干支酉①

「憂きことも弾めることも日記果つ」(永野美智子) 私は、10年日記にし出して日記果るとはいきませんが、気付いたら二冊本棚に並んでいますから、三冊目の来年は三段目とは。 「一年の波乱万丈日記果る」(川上真太郎) 今年は、確かにいろいろありました。…

立体館④

「ほどほどに妥協し年用意」(藤本春苑) 日頃は気になっても「いつか」と言いながら据え置きされていた事柄が一気に片づけざるを得ないのがこ数日。やり出すときりがない。 「思ひ突く度にメモして年用意」(山中明石) そのした筈のメモがなくなること。つ…

立体館③

「はかどらぬ事多かりし年の暮れ」(正木和子) 今年は、ついに2005年から始めた仏文翻訳の纏めを作ることができませんでした。そんないろいろあり過ぎた一年も暮れていきます。最後まであたふたしそうな年でした。 「年ほど生きた気もせず年の暮れ」(清水…

立体館②

「たそがれはうしろ淋しと枇杷の花」(千代田葛彦) 「枇杷の木の長けて花咲く売家かな」(藤本春苑) 「寂しさの身に添ふ頃や枇杷の花」(松山寿美) 今年も後三日ともなりますと、ラジオからは総まとめ的番組が流れて来て、「あんな事こんな事」今年のニュ…

立体館①

「冬薔薇や賞与劣りし一詩人」(草間時彦) 一詩人というだけで、賞与まで下げさせられたと呟く思いが、寒風吹く中、誰に見止められることもなく、それでも咲いてしまった薔薇の花が重なるのでしょうか。近所で見かけた薔薇ですが、何となく花びらに寒さでイ…

クリスマスカード11

「冬ざるるリボンかければ贈り物」(波田野爽波) 今日、12月26日は、「ボクシングデー」なのだそうです。拳闘のボクシングのboxは拳の意味だそうですが、このboxは箱の意味で。クリスマスの箱を開ける日であり、それを送り届けた郵便配達人や使用人にプレゼ…

クリスマスカード⑩

「きよしこの夜なきうどんとクリぼっちか」 週末のクリスマスイブでも、巷にはクリボッチも多く繰り出していたのでしょうか。丸亀製麺の「きよしこの夜なきうどん」と名付けた半額うどんの売り上げはいかがだったのでしょうか。売り上げのうちの一杯にあたり…

クリスマスカード⑨

「おほかたは灯の無きクリスマス」(亀割潔) 朝から、一体何度山下達郎の「クリスマスイブ」を聞いたでしょうね。街に出たらさぞやケーキやチキンの売り声でにぎわっているのでしょうか。朝から徹底掃除、その合間を縫って切り絵が終わりません。どちらが手…

クリスマスカード⑧ 

「何ということもなく天皇誕生日」(清水基吉) 申訳ないですが、休日祝日とは縁がなく、毎日が毎日の日々を送っております故か、旗日すらもが薄れています。今朝はとにかく年末に向かい焦っています。気温も穏やかな様子でしたので、一気に外回りをしようと…

クリスマスカード⑦

「ほんのりとゆず湯の朝残るもの」(尾上有紀子) 唯一一個の土産品の柚子を入れた昨日の入浴でしたが、一夜明けると、却って浴室に香りが漂っています。これで今年もお納めでしょうか。 「しまひ湯のふやけて重き柚子袋」(辻井桂子) 健康茶をいろいろブレ…

クリスマスカード⑥

「ほろほろと日の射す冬至かな」(今木偉郎) 今日は「冬至」。太陽が最も北半球から遠ざかる日で、一年中でいちばん日が短く、昔から「冬至冬なか冬はじめ」と言い習わされ、この日から冬の寒さがはじまると言われてきたそうですが、今日は昼間20度近くなる…

クリスマスカード⑤

「手袋は手のかたちゆゑ置き忘る」(猪村直樹) 手の冷たい私には家の中でも手袋が手放せない。そんなに大事な品のはずなのに、情けなくも、すぐにどこかにやってしまう。一体いくつ持っているのか、片付けをするといくつかが元のペアに無事戻ると、何だか儲…

クリスマスカード④

「古火鉢廊下に並べある寒さ」(大和あい子) 昔の佇まいには縁側というのが間取としてついていたように思うのですが、いつからなくなってしまったのでしょうね。旅館などでは、未だに籐の椅子が置かれてあったりするのでしょうか。建て替える前の実家には必…

クリスマスカード③

「亡き夫(つま)に代わる温みの湯婆よ」(品川鈴子) 土曜の朝は朝日朝刊掲載の、「beパズル」をするのが楽しみなのですが、昨日のB問題「ネット漢字」の中に「湯湯婆」という漢字がありました。前後の漢字仮名を入れていくと、何と「ゆたんぽ」となりまし…

クリスマスカード②

「ポインセチア飾られ街を忙しくす」(新開一哉) 今年もあと半月を切り、街並みからはクリスマスソングが鳴り響くのが当たり前になっています。ネオンも綺麗にクリスマス色になって日が暮れた街並みを歩くと何だか楽しくなるものですね。そんな歌に交じって…

クリスマスカード①

「ぬるるもの冬田になかり雨きたる」(水原秋桜子) 夜中に雨の音がしたように思いましたら、朝明けてみると道が濡れています。しっとり庭の木々の埃も洗われたようですが、よく冷えます。乾ききった穭田にもしっとり雨があたり株から芽をだした稲も勢いつく…

光を通して「イエス生誕②」

「軒を出て狗寒月に照らされる」(藤沢周平) ここ数日よく冷えます。昨夜の月はそれはそれは見事な満月でした。冷たい空気の澄んだ冬空に中天高く雲ひとつなく輝いていました。泥棒さんには最悪の天候となるのでしょうか。この句は、まさにそんなコソ泥さん…