切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

初夏への草花ー夏椿

「写生は絵となり、絵はついに模様となったのです」(白州正子)

ぎぼうしの花をあちこちで見かけるようになりました。薄い紫色が雨に映えます。あの蕾の形を見ていると、確かにあの神社や橋の欄干にある擬宝珠を思い出します。それに似ていることから命名されたそうですが、あの花の蕾の形が余りにも洗練されているから、欄干のデザインに生かされたのではないか、などと思ってしまいます。デザインとは、実写の中から、無駄な線を省き、簡素化され、それを繰り返すうちに、単純な型になっていくのでしょうが、珠に、この蕾のように自然の中には、定規で計り、線を引いたように幾何学的模様を思う物があります。模様とは結局そこに回帰していったものなのではないかと、思うことがあります。あのイスラム寺院に見られるアラベスク模様も、気が遠くなるような緻密なデザインですが、新芽が出そろった銀杏や紅葉の木々の重なりの中では埋没してしまう気がします。その自然の中から一画を切り取り、型染めのデザインのようにまで簡素化し、それはいつのまにか、自然の中に溶け込んでいく。そんな断片が目に留めると、心が跳ね上がり、今度はこれをしたいと思います。しかし、凡人には中々それを削り取ることが稚拙です。ですが、反復だけには自信があります。それが職人への一歩ですね。

いつもランチョンマットは薄緑色のコピー紙を用いていましたが、夏らしくなるかと、水色にしてみました。でも、押し花にはやはり緑系の方が合うのでしょうか。切り絵を生かして、押し花は少なめにしました。切り絵画題は、あやめ、さくらんぼ、夏椿、ドクダミ、くず。

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Nous créons nos malheurs avec une ingéniosité, un raffinement qui n’ont d’égal que notre inconscience à nous en reconnaître l’auteur.