切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

型染め型ー山桜

「金粉を撒き散らして花火消ゆ」(塩川雄三)

地鳴りかと思うほどに、夕日が沈む間際から音が東側からとそれをこだまするように南側からと鳴り出しました。東側の空に噴煙が上がりだし、丘陵でさえぎられ、空だけが明るくなりだし、闇夜になった頃です。珍しく、熱帯夜が続く日々でしたが、夜風に誘われ、べランダに佇むと、ひとつ、ひとつと炎の玉が上っていきます。炸裂したかと思うと、四方に小さな火の粉は散り、花開きました。見事に木々に円は切りとられることなく空高く広がり滴となり落ちていきます。八時過ぎにフィナーレを迎えるのでしょう、音は高らかに鳴り響き、あたりのマンションの窓には、あれよあれよと人影が増え、皆が一斉に東の空を見ていました。北側の東京タワーの色合いもトーンダウンさせられているようでした。〆は、錦冠菊と言われ、俗称「しだれ柳」は歓声と共にあたりは一気に静まりました。

「星ひとつ残して落る花火かな」(抱一)

調べてみますと、東京湾大華火祭だったようです。打ち上げ数は1万4千発と隅田川の2万発に比べると少なそうですが、ランキング一位になっているのは、海上なので、ビルなどで景観が妨げられることがないからだそうです。ただし、東京オリンピック選手村工事開始の影響からか、今年は最後になるかもしれないそうです。

「硝煙は空襲のこと花火舟」(久保田秀貴)

今日は長崎原爆投下から70年。夏の風物の中に投影されるものは人さまざま。消え去ってはならない想いを夜空に描ける季節でありたいものです。

手ぬぐいの格に、どうかなあっと選んでみましたが、桜の繊細な雌しべを省略したのが粗雑になってしまっています。

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La poésie éclaire comme un feu d’artifice, elle ne veut pas chaser la nuit, mais, au contraire, en tirer parti.