切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

染め試作ー伊勢型模様

「ノックして スイカの味の返事きく」(石田キヌ子)

盆も終わり、スーパーには手土産コーナーもなくなり、贈答品半額セールになっていますが、さても昨日は、訪問先への品探しに歩き回るはめになりました。目を引いたのが、花火の玉など見たことがないですが、さながら間違えそうなほど黒い真ん丸の形相のスイカです。店の人に尋ねたら種がとても少なく甘いのだそうです。値段もグーンとアップ。結局迷いましたが道中で割れたらと気になりやめましたが、叩いてみるだけでもしてみたかったです。未練にも、中身に思いがいきます。皮はきっと厚いだろうなあ、色は何だかうっすら桃色だねとか、少ない種はきっと大きいだろうなあっとか。思いは買わない手前、イソップの狐のよう。スイカの皮と言えば、捨てるに捨てられず、よく漬物にしたものですが、この黒い皮を漬けたらかすかすの味になるかなっと、小心ものですね。

「言いたいこと言って西瓜を真っ二つ」(和田哮)

「標的はどの顔にある西瓜割り」(近藤ゆかり)

西瓜割りというのはこれまでした事があったかなっと。あまり記憶にないので、ないのか、恐らく運動神経ゼロの私のことだから、やっていたとしても思いっきり空を切っていたでしょうね。でも、割れた西瓜を味わった記憶はうっすらあります。冷えてなくて、砂が混じっていて、けっして美味とは縁のないもの。もったいなさが募ります。でも、なぜあのゲームは未だに廃れることなく、海辺の定番になっているのでしょうね。「象の足 西瓜割りたり やわらかく」(枝沢聖文)

以前、新聞の掲載エッセイの中に「スイカが通らず」という文面が出てきて、どうしてもその文章が何度読み返しても理解出来なかったことがあります。スイカとは西瓜以外に思いつかない化石人間の私でしたが、そんな私も、SUICAなる超便利な物を使いこなせるようになって来まして、漸く現代という代物に接近しつつあります。ですが、動物園で暑い盛りに、象が無造作に西瓜を踏む姿を夢想すると、文明など何を意味するのかと、心が軽くなります。ついでに、その中でスカッとゴジラの卵のような化け物西瓜を思い切り割ってみて、夏にピリオドを打つのもいいかもしれません。

防染糊が気前よく使っていたら無くなってしまいました。100グラム入りは割り高だと気づき、800グラム入りを買うことにしました。さて、続投するしかないですね。切る技以外に、構図、染め液配合、塗布技などなど要求事項が増え、またゼロから反復です。

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“Avoir goûté de la pastèque, c’est savoir ce que mangent les anges.”