切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

グリーティングカード:zentangle風②

「桃の種桃に隠れむまあだだよ」(中原道夫)

今日は「十」と「八」 合わせると「木」になり、「木の日」だそうで、木の良さを見直す日なのだそうです。秋の木と言えば、果樹にどうしても目が行きますが、先日知人の見舞いに行くので、桃が好物だからと果物屋に寄りましたら、もう桃の旬は過ぎ、梨にも新鮮味がなくなり、最早冬のフジリンゴが並んでいます。

ラジオで言っていましたが、最近果物の売れ行きが急降下だそうです。理由は口に入れるまでの行程を面倒だと思う世代が今の時代の多数派になってしまった為だと。購入するのは高齢者だけだとか。林檎や梨の皮を剥くのが面倒だというのなら、まだ分かるような気もしますが、みかんの皮を剥くのも汁がついて手が汚れるからとか。それで最近出没しているのが、果物の自販機だそうです。一瞬それを聞いた時、まさか林檎のスイッチを押したら、くるりと皮が剥けて八つ切りにカットされるのかと思ったら、とりあえずは一口にカットされた果物が容器に入ったものが出てくるのだそうです。みかんも皮と渋を綺麗に剥かれた冷凍物が売れ筋だとか。桃の真ん中に種のあることも知らない子がいるのかもしれませんね。)* 。*(

「熟れきって裂け落つ李紫に」(杉田九女)

先日の喧噪の17日から早いもので20日も過ぎ、新組閣が発表され、沸点に達した後は、冷めるだけかのように、またそれだけを狙ったように掃き清められていくようです。成立した時の首相が言った言葉。「法案が成立すれば間違いなく理解は広がっていく」と。既成事実を積み重ねれば、国民はいずれ忘れる、慣れると、踏まれていたのが、違うことなくその路線を歩んでいるのでしょうか。

面倒がらずに珠には、既成事実という厚い着ぐるみを手を借りずに剥がしてみると、「まあだだよ」と言う声が聞こえてくるでしょうか。耳を貸してみましょうか。

f:id:masasarah:20151008093218j:plain

 

 

『内部から腐った桃』(茨木のり子

「単調なくらしに耐えること

雨だれのように単調な...

(...)

頽廃の闘争心を見えないものに挑むこと

つねにつねにしりもちをつきながら

(...)

ひとびとは盗まなければならない

恒星と恒星の間に光る友情の秘伝を

ひとびとは思索しなければならない

山師のように執拗に

<埋没されてあるもの>を

ひとりにだけふさわしく用意された

<生の意味>を

それらはたぶん

おそろしいものを含んでいるだろう

(...)

内部からいつもくさってくる桃、平和

日々に失格し

日々に脱落する悪たれによって

世界は

破壊の夢にさらされてやまない

“Dessert : une pêche si on est seul, un péché si on est deux.”