切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

グリーティングカード:秋桜

「涼しげに郭公薊鳴かず咲き」(白桂)

うちの庭は、新たに何か手を掛けるという積極的な手立てを下さなくなり、それはそれはワイルドな姿です。生き残っているのは、頂いた花木を挿し木したり、零れ種が勝手に成長したような剛健植物だけになっています。その中でも、年々数が増えているのが、郭公薊(かっこうあざみ)。風流な名前ですが、通例はアゲラタムという名前でよく売られています。押し花にするととても、よく映えるので知り合いから分けて貰って、そのまま植えつけておいたら、根が残るのか毎年出て来ます。そのお知り合いのお家でも、今年は一面薄紫に染まっています。確か今年は95歳になられるのではないでしょうか。未だに一人でお暮しで、流石に週日はデイサービスに行かれているようですが、週末には相変わらず庭の草引きをされています。

「秋薊磔像(たくぞう)の釘 思ふべし」(古賀まり子)

薊の季語は晩春だそうですが、割りに息長く咲き、秋薊というのもあります。アゲラタムも薊の一種ですが、棘はありません。薊と言えば、磔ではありませんが、私の鮮明なイメージがあります。ある会で、皆が崇拝する先生の好きな花が薊だと聞きつけた方が手間暇かけて描かれた薊の絵をその先生の誕生会の席で贈られた時のことでした。その絵を皆の前で先生が膝頭で真っ二つに割られたのでした。「私はこういうのが大嫌いなの」と。何も下心があってされたことではないでしょうに、戒めのつもりだったにしても、その時の光景はまるで、歌舞伎の見得のようでした。確かに、その先生のされた効果は絶大で、何かふと私の中に過る邪な気持ちに冷水を浴びせてくれます。

「秋薊傷つくことをおそるまじ」(宗藻)

10月生まれの友人向けにと(懲りてませんが)作り始めたカードが沢山たまってしまいました。コスモスもベースに図案化したつもりですが、余り秋らしくなりませんでした。

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“On dit qu'au fond d'une urne habite l'espérance ; Au fond d'un pot de vin cherchons notre assurance.”