切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

額入り:ルドウテ薔薇

「葡萄の種 吐き出して 事を決しけり」(高浜虚子

昨日は友人を偲んで、ちょっとした会を内でしました。そんな会なので、食事は精進風にしようかと、黒豆の栗入りおこわを蒸してみました。銀杏も入れたので、それに免じて雁もどきを作ってみようかと思い、では揚げるならと野菜かき揚げにして、結局盛り蕎麦と、まあ芋づる式の変なメニューになってしまいました。どうも、決断力が鈍く、ここまで決めてもスーパーの食品売り場を見ていると、最近はサラダ油の健康評価が厳しく揚げ物は悪の権化になっていはしないかと、悩んでしまい、メニューを再構築してしまって、おでんの材料買いだそうとしたり、余り冷えなければとお寿司にしようかと、空っぽの買い物カートを押しながら、スーパー中を何周もしてしまいます。結局は疲れ果てて、最初の案で押し通してしまい、それでも、何やら終わった後にも悔いがいつも残っています。嫌な性分です。最近の葡萄は種もなく皮ごと食べられて、中々事を決するように種を飛ばせないですね。

「捨てきれぬ自我をびっしり青葡萄」(和田哮)

今、よく出回っています高級感のあるシャインマスカットを頂きました。手土産やお見舞いには最適なような気がしてよく利用しますが、実際に食するのは初めてと。こういう人には差し上げるけれども、食した事のないものというのは多々あります。無責任この上ないことです。宝石のような輝いた正にシャイン色の青葡萄は中々房から外れないぐらいにしっかりしていて、蝋細工のようで、我が身が食するのを許されていいものなのか、などとついつい躊躇われてしまいます。

「葡萄食ふ一語一語の如くにて」(中村草田男)

デラウエアは盆時分が旬なのか、もう見かけないですね。あれは、小さくて、カニ程ではないですが、食べだすと口ばかりか思考までがそれに集中してしまうところがありますね。祖母は巨峰でないと葡萄にあらずと言わんばかりに、巨峰を丁寧に薄皮を剥いて、剥き終わると葡萄相手ながら、慢心の笑みを浮かべて口に入れるのでした。私は、何だか皿に落ちた汁がもったいなくて、ついつい口に皮ごと入れるのですが、それをいつも祖母は窘めて言うのでした。「マナー違反ですよ」と。マナーなど知っていたのかと思いつつも、巨峰を食べる時だけは拘っていた祖母。そんな葡萄には気品というものが似つかわしく、ついつい亡き友人がダブります。あちらでもきっと綺麗な手さばきで葡萄を一つずつ口に運ばれていることを祈ります。

 

フリマもいよいよ後一週間。いつもお配りしている名刺を今度はハンコや切り絵でなく印刷にしようと思っています。DMも作りたいしと、いよいよ迫って優先課題順に消化しないといけません。

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“S'il est vrai que je suis poète par la grâce de Dieu - ou du diable -, je le suis aussi par la grâce de la technique et de l'effort.”