切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

額入り:ポターのうさぎ

「小さき手で揺らす風船葛かな」(有賀昌子)

澄んだ黄緑色の小さな風船がぷらぷらなる「ふうせんかづら」は夏によく見かけるので夏の季語かと思いましたら秋。それを言えば西瓜、苦瓜、カボチャ、糸瓜こと皆秋。先日、花屋で見かけたのは、「ふうせんとうわた」。こちらは、そよ風などでは、びくともしない大きな実です。表面に細かい棘があってプックリと膨らんだ様子は風船葛のような愛くるしい繊細さはなく、大きさはアケビぐらいはあるでしょうか。私があの実から連想するのは、幼き頃、父がお風呂で作ってくれたタオルの風船。湯船に空気を包み込むようにしてタオルをくるめて浮かばせて丸くなったボール。何度も繰り返し膨らませては、一気に大きな手で割っては、私達子供を驚かせ、キャキャッと笑う私達を見ていましたが、あの起毛したタオルのイガイガと膨らんだ歪なボールの大きさが似ています。

「風船葛弱日を吸ひて膨らめり」(能村登四朗)

『ふうせんとうわた』八音になるので、句にはしにくいですね。一時、隣の空地でどこから種が飛んで来たのか、一面に咲き誇ったことがあります。でも、ホントに一時のことで、いつのまにか一本も咲かなくなりました。その実が沢山なった年には、繁殖し過ぎてはと刈りこむのに余念がなかったですが、生け花に利用されていると知ったのは後の祭り。剛健な草花で、切ると中からミルク色の汁が出て来ます。でも、なくなってしまうと淋しいものです。身勝手なのは人の手です。また、どこかで羽毛のつい種は実が弾けると、宙を舞ってどこまでも飛んでいき、ぐいぐい伸びた枝から、プクプク膨らみ押し合うように実をつけては、人々の足を停めていることでしょう。

お元気で、ふうせんとうわた様  m(_ _)m

土曜の夕刊に、信行寺の天井絵が紹介されていましたが、若冲の構図は実にいいですね。題材の花も多種、サボテンひまわりなど、江戸時代にあったのですね。167面に均衡が取れているセンスがすごいですね。何でも詰め込んではゴチャゴチャになる私としては、見に行って冷や水浴びないといけないですが...

 

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“Il est aussi noble de tendre à l'équilibre qu'à la perfection ; car c'est une perfection que de garder l'équilibre.”