切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

若冲天井画花卉図ミニ②

月天心貧しき町を通りけり」(与謝蕪村

今夜は満月。冬の満月はかなり空の高いところから頭上を照らします。中国清の時代の年中行事記「燕京歳時記」によれば、陰暦11月ごろの満月は「月当頭(月天心)」と呼ばれるそうです。

「11月15日には月が「天の中心にかかり」人の頭上に当たる。もし満月だと塔影はその尖端を現さず、人の影もまたきわめて短い。子供たちの物好きな者は必ず眠らずに月が中天にかかるのを待ち、階(きざはし)に出て影をうつしてそれを験してみる」

今年の月天心は12月25日だそうですが、今夜は晴れ上がるれなら、どんなに短い影になるのか見てみたくなっています。中々、月の満ち欠けなど疲れた夜ともなれば、ついつい気がいかないものですが、男性の腕時計の中にお月さんがあるのを見かけました。ムーンフェイズというのだそうですね。何だかとてもロマンチックな時計だと思いましたら、羅針盤が原型のようです。月の満ち欠けは天文学者だけでなく、航海、漁業者に、アウトドアには大事な情報となるのですね。

「冬満月枯野の色をして上がる」(菊田一平)

昨日から気温がぐぐっと下がり、今日も朝から空気が冷たいです。紅葉の山々に染められた満月を見られるでしょうかしら。 

「水風呂に戸尻の風や冬の月」(十丈)

11月26日は「いいふろ」の語呂合わせで「いい風呂の日」だそうです。この句の水風呂はまさか冬に水の風呂はなく、蒸し風呂に対する言葉で「すいふろ」と読むのだそうです。それにしても、隙間風の入る入浴とは寒そうながら、月が仰ぎみられるとは風流です。さて、今宵、いい風呂の月見となりますか。時計の中だけで満足せずに、空を仰ぎ見たいものですね。

「寒月やさて行く末の丁と半」(小沢昭一

 

どこで、聞きかじったかは忘れてしまったのですが、洋画と日本画の違いについて書かれていた記事だったと思うのですが、洋画が陰影をもとにした平面に対して、日本画は浮世絵などの版画が基盤となるように、線が基軸。今更ながら再認識しながら、それだからこそ、版画の枠を超えた濃淡のある画像を挑戦していきたくなります。とりあえずは、構図の勉強として若冲の模写は続きます。椿、水仙、梅、なでしこ

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“La lune bouge doucement mais elle traverse la ville.”