切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

年賀状申年⑥

「餅搗のかけ聲にして笑ひごゑ」(小山森生)

12月29日というのは、「く」が付くだけで、何かと忌み嫌われる日です。しめ縄も飾ってはいけず、餅搗きも避けるようです。しめ縄は31日も、「一日飾り」になるからといけず、忘れずに今日には飾らないといけないなあっと思っていますが、何だか慌ただしい年の瀬。それにしても、「苦餅」はいけないと、実家では必ず30日は早朝から台所には蒸気が立ち込めていたものですが、スーパーで買う身となれば、何が慌ただしいのかと言われそうです。

「餅搗や十臼を納めけり」(野田ゆたか)

餅搗の主役は年に一度しかヒーローになれない父、相の手を務めるのがうちの総元締めの祖母、蒸し役に丸め役は底力の母。三人が絶妙のコンビとなり、何臼搗いたいたことでしょうか。

「のし餅の皺手の迹(あと)はかくれぬぞ」(一茶)

丸餅、餡餅、エビ入り、黒豆入りのし餅に、鏡餅。搗きたての餅を少しずつちぎって貰い、餡を絡めたり、きな粉をまぶしたり、おろし大根のポン酢和えにしたりとして、よく食べ過ぎては正月は口内炎だらけになるのが私。

「幼な子に見つめられゐる餅搗機」(二瓶洋子)

その杵つき作業も、便利な餅搗機が出回り、様変わりしました。29日の風習も、地域によれば、二九の音読み「ふく(福)」となり、その日を選んで搗くそうで、母もそれをどこからか聞きつけて来て、都合によって29日にも搗いていたこともありました。

その機械にも埃が被り、お蔵入りしているのでしょうか。何でも、苦もなく手に入る時代、それでも正月に餅を食せぬというのは、日本人には最も幸無きものと映るのでしょうか。今年も名もなきタイガーマスクからの贈りものが届くそうですが、こぼれていく子らにも、来る年に光が射しますように祈るばかりです。

 

遅ればせ、昨日漸く年賀状を投函致しました。今年は7種類作成。さて、ポストの中で貼ったパーツが剥がれていかないか不安です。

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La préparation des mochi est longue et demande beaucoup de travail, surtout pour écraser le riz. Cette étape de la préparation est même une cérémonie traditionnelle au Japon, appelée mochitsuki (餅つき, 餅搗き?).