切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

手提げ鞄:若冲⑤

「良夜かな赤子の寝息麩のごとく」(飯田龍太

2月2日は、「ふ」のごろ合わせから「麩の日」なのだそうです。食べ物の中で何を差し置いても好物の一つが私の場合は麩です。土産物屋さんや物産展に行くと必ず買ってしまうのが麩。実は、父の親戚に麩屋さんが居たものですから、幼少時の実家には、カットされてない長い焼き麩の入った一斗缶が水屋の上には並べてありました。よくそれを刀にして弟とチャンバラをしては怒られたものでしたが、ぶつぶつ大雑把に切られた麩はすき焼きの中でも一番好きなものでした。

「春水のほとりに麩屋のありにけり」(鈴木しげを)

焼き麩は必ず事前に水に浸けておき、よく水分を含んでから煮込みます。豆腐同様、高タンパク質です。「プヨプヨ」という擬態語はこの含め煮をした麩の為にあるようなものですが、私はよくどんな関係なのか足のくるぶしに「プヨプヨ」が出来ます。ピンポン玉ぐらいにくるぶしが膨れて、触ると弾力性のある水膨れになりますが、私の場合は痛みがないのでそのまま放置していますが、昨晩は同居人が左肘がそのような「プヨプヨ」になり、風が当たっても飛び上がるような痛みが走り、ドッキリビックリ。急ぎ今朝は病院に同行しましたら、採血レントゲンなど検査をして、腫れた箇所から内包液を吸引して検査。結局はっきりした原因は不明のまま、滑液包という袋状のものが炎症を起こしているのだと、鎮痛剤と抗生物質が処方されましたが、CRP(炎症反応)の数値が高値なのには、ホント呆れるばかり。よくも我慢できるものだと。

「地の痛み覆いつくせぬ春の雪」(縣康子)

 痛風でなければいいのですが、検査結果等については一週間後となりました。痛みの度数というのが客観的に計るのがCRPなのでしょうが、痛みというのは、人の性格という覆いでどうにでもなるもだなあっとよく思います。湿疹や熱などと違って痛みというのは本人が声に出さない限り、絶対に露見することがないのだと、よく自分には厳しく言い聞かせた事がありますが、これにはどうしようもない愚かさが必要ですね。昨日もまたシリアで自爆テロにより数十人の人が亡くなったニュースが飛び込んで来ます。ジャーナリストの後藤さんが亡くなられて一年。ISの勢力範囲が先進国の若者までもを吸引していく畏怖。アメリカ民主党選も接戦のようですが、強者についつい力を委ねてしまいたくなる現実は、春を呼ぶ雪では誤魔化されないのでしょうね。少なくとも他の痛みに気づける身でありたいです。

 

若冲の天井画の「あざみ」柄のポケットです。少し横に置きすぎましたかしら?

f:id:masasarah:20160202161948j:plain

f:id:masasarah:20160202162026j:plain

“Pendant que tu soignes les blessures, la douleur est un remède à la douleur.”