切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

柴田是真の植物図:黒牡丹

「一木へ林へ森へ春疾風(はるはやて)」(小山徳夫)

昨日も突風が吹き、近所の幼稚園の垣根に茂った楠の木の葉がよく舞う事。向かいのおじいさんが竹箒で掃かれていましたが掃いた先からまた舞い落ちます。足がおぼつかないのにご苦労様です。昔曽祖母が神社の境内の掃除をしていて言っていたことがあります。「秋より、新芽の時期の掃除の方が大変なんだよ」と。常緑樹が一斉に芽吹き、葉を落します。広葉樹の秋の落葉しか思い及ばず、この時期になると側溝に溜まった葉を見ると、曽祖母尾の背を丸め竹箒によりかかるような反復動作が目に浮かびます。

「背に受けて子ら走り出す春疾風」(田中青魚)

学校も始まり、ランドセル背負い風に戯れる子らは無邪気ですが、最近見かける子らはどこか、下を向いて手には一体何を持っているのでしょうね。昨日も、夜のニュース番組で、仕切りとプラスチックケースが図解付きで解説されるのが続き、そこに入れられ窒息死させられた幼子を思うとテレビを消さざるをえません。

「何もかも憂き日は吹けよ春疾風」(牛田修嗣)

憂き事だけが飛んでいってくれたらいいのですが...

「春疾風不意に来るもの悲しみは」(三龍新珠)

春うららな気分にさせてくれる陽気の後の疾風というのは、心の穴が開くようです。

「春嵐屍は敢て出でゆくも」(石田波郷

くわばらくわばら。

「人間も塵の一粒春疾風」(城間芙美子)

まだ、インフルエンザが蔓延っているようです。この寒戻り気をつけたいものです。

 

f:id:masasarah:20160412172921j:plain

f:id:masasarah:20160412172947j:plain

Le printemps maladif a chassé tristement L'hiver, saison de l'art serein, l'hiver lucide, Et dans mon être à qui le sang morne préside L'impuissance s'étire en un long bâillement.