切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

透けるプレート:ムーミン③

「麦の秋遠きところに父のゐる」(石崎そうびん)

花屋の店先に麦の穂を見るとついつい買ってしまいたくなります。そんなことをしたら空から祖母に睨まれそうですが、麦のフォルムが好きです。実に絵になります。これまで幾度も切り絵の画題にしてきましたが、実家は隣保で誰も植えなくなってからも最後まで麦づくりをして、夏には煎りたての麦茶を頂いたものですが...

「クレヨンの黄を麦秋のために折る」(林桂)

稲の実る秋の黄金色の田と、梅雨入り前の晴れた畑に実った麦の色とは趣が異なり、やはりクレヨンの色で表すなら黄色となるのでしょうか。ミレーの「落ち穂拾い」というよりゴッホの麦畑の色でしょうか。二毛作なんて言葉も聞かれなくなり、こんな光景を見るには、うどんの産地四国にでも行かないといけないのでしょうか。

「ビール麦と聞けば一入麦の秋」(酒井康正)

昨日ビールの事を話題にしましたが、フランス語で何かいい名句はないかと検索するのに、biere で探してもヒットはしないでしょうね。それもそのはずで、日本では、ビールにプロ野球なんて言うのが定番になりそうですが、それをそのままフランスに当てはめるとすれば、ワインにサッカーとなるのでしょうか。当たり前のイメージだと思うのも、大海原に放り込まれれば、とてもとても矮小な共通項でしかなくなるのでしょうね。

原節子小津安二郎麦の秋」(吉田汀史)

さて、このイメージもくっきりと描ける人々もどれだけ存在するのでしょうか。

「アジフライにじゃぶじゃぶとソースや麦の秋」(辻桃子)

このソースはドロドロトンカツソースかサラサラウスターソースか。第一、あちらの国では、タルタルソースかもしれません。もちろんビールでなくワイン。これじゃあ、話にならないと我が身の体の事も忘れて、熱々のアジフライを目の前にしたら、どっぷりソースをかけてガブリ。手に持ち上げるのは泡立つ麦酒、これぞ日本男児ってことになるのでしょうかしらね。いよいよ、夏がやって来るのですね。

 

モビールを何作か仕上げて来ましたが、今回は作品をラミネートにしてみました。軽くて作業が楽でした。丸型は合計17個ありましたが、一つにしないでこじんまりと二作品に分けてみました。

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Filles, voyez l'épi de blé. Quand il est beau, il baisse la tête.