切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

額に収める:国芳団扇絵

「よき皿にかなふ翠微や鮎の宿」(藤岡紫水)

いよいよ鮎、鮎の季節などと、心躍るのは私の祖母とそうしてその血を真似た母です。私はダメ。それでもこの句の「翠微」という言葉で心そそられ、鮎の泳ぐ山系が浮かび上がり、つい「粋な鮎だねえ」と言いたくなります。

「串刺しの若鮎のぴんとはね」(池田光子)

昨日出向いたスーパーには、生の串に刺された鮎が並んでいました。何と一匹198円。当然養殖。それでもたっぷり化粧塩をして焼いて、名皿に並べれば旬を味わえるのでしょうかと、思いつつ横に並んだ鰤を買いました。

「若鮎の腹はち切れて焼きあがる」(秋千晴)

子持ちのふっくら膨らんだ鮎を探し求めて、病床に居ながらも食べたがった母に何度買い求めたことか。そんな鮎を見つけても買う当てがなくなってしまうと、「今更」だよと、鮎に語ってしまいます。

「鮎を食ぶ儀式のやうに箸つかひ」(鎌倉喜久恵)

祖母は流石、生粋の鮎好きでしたから、それは見事な箸運びで、骨一本折らないかのようなすうっと抜き取り、皿には鮎の骸骨だけが残っていました。

「蓼 添えて いっそう涼しい 鮎の皿」(麻生乃)

鮎には蓼酢が欠かせず、前庭には必ず蓼が植えてあり、鮎が手に入ればすり鉢登場でしたが、あの蓼も今では絶えてしまっているのでしょうか。

 

リサイクルショップで見つけ手に入れた額ですが、縁が少し傷んでいたのでマスキングテープで補修しました。切り絵にはこんな厚みのある額が最適です。

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Oui, c'est un pur miracle, que par des mots enterrés dans des livres, l'on puisse raviver une source, rafraîchir un jardin.
Le huitième jour de la semaine