切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

若冲の天井絵③

「掃く程に南天微塵の花降らす」(山口丘刀)

小さな白い花が円錐状に咲いた庭をよく見かけます。どこのうちにも一本は植わっているでしょうか。南天は、音が「難転」即ち、「難を転じて福をなす」に通じるからと、縁起の良い木とされ、鬼門またはは裏鬼門に植えるのを勧められるそうですが、未だに植える方も多いのでしょうか。また、実を鳥が啄み種を随所に運ぶのでしょうね。いろんな処から芽を出しますが、風雨に当たると、木っ端みじんでもないですが、地面に粉塵のように敷き詰められます。

「南天の花や鬼門を明るくす」(清水恵山

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「鳥の来て南天の花降り灌ぐ」(山口美琴)

草木には、人が種を植え付けても、芽を出さず、鳥が啄み排泄した種なら芽が出るような事が多々あります。種の周りにコーティングされているのが、鳥の消化器官を通して上手い具合に解けて、排泄を肥料にしてか育つのでしょうか。自然の力ですね。でも、庭中に万両の芽が出てしまっても困りますし、お気に入りの木の芽は出てくれず、人の思うようにはいかぬのも、人間のエゴを諭されているのかもしれません。今年は正月用の生け花にでもなるぐらい実がついてくれるといいのですが、見事な花盛りの末は鳥への感謝へと繋ぐのもいいのかもしれないでしょうか。

 

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L'arbre, ici, maintenant, debout,
Rien que du bois,
Comme un oiseau figé debout
La tête en bas.