切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

テーブルセンター試し③

「新涼や小さき鯵の南蛮漬け」(浜田美智子)

スーパーに小鯵が並んでいます。10匹198円。ついグラッと買ってしまいます。実家の母がいつもしてくれたのが、南蛮漬け。魚が余り食せない私は、甘酢の味の染みたてんぷら粉の衣を鯵から剥がして食べるのが好きでした。そうして匂い消しに一緒に漬けられた香味野菜をムシャムシャと食べたものでした。

「隣家より跳ね出しさうな鯵貰ふ」(谷寿枝)

嫁いでみると、義母の定番料理は焼き浸し。義母は昼網で上がった新鮮な小鯵を魚屋で見かけると買って来てよくしてくれました。素焼きにして甘酢醤油に漬けます。その味が絶妙で骨ごと皆よく食べました。シンプルで野菜は入っておらず、紛うことない甘酢醤油だけの味。その甘さ加減が誰にも喜ばれるようなブレのないバランスでした。

「想うこと昨日に残して鯵叩く」(矢吹申彦

酒のあてによくリクエストがあるのが『なめろう』私は生魚を食せないので、どんな味なのかよくは分からないのですが、葱や生姜なども一緒に叩き入れるみたいですが、魚の鮮度が第一なのでしょうね。

「鯵干さる青き涙の乾くまで」(関根瑶華)

天日に干された鯵。背の青さが日差しを浴びて、海の雫が青い涙に見えるのでしょうね。鄙びた浜辺に並べられた光る鯵の風景。今日は気温も30度超え、暑い夏到来ですね。

「年金暮らしの贅とも鯵を叩きけり」(吉田かずや)

収入に限りが来ると、何よりの贅沢をするには惜しまず手間をかける事。その贅すらにも裏切られる子が増えてやいないかしらと、情のない子が育っていくような気がしてなりませんが、手間を掛けるにも時間という贅が要るのですね。

「なか凹む大俎板や鯵叩く」(土田亮)

今に、こんな俎板は博物館に飾られる事となるのでしょうか。この俎板こそがひょっとしたら贅の極みかもしれません。

 

嫁入り道具に揃えられた着物数々。どれもがしつけをされたまま何十年も眠り続け処分するからとリサイクル店の査定を受けて売れ残った数々を知人から頂きました。字模様の絹の襦袢が綺麗に染めあがりました。

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Une femme est aisée à gouverner, pourvu que ce soit un homme qui s'en donne la peine. (...) Un peu d'esprit et beaucoup de temps à perdre lui suffit pour la conserver. (...) Il a commencé par se faire estimer il finit par se faire craindre.