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切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

型染め:テーブルセンター(名古屋帯①)

「ありたけの丈を伸ばして葛吹かる」(田中英子)

先日、高尾山に登った折り、もう既に葛の花が咲き誇っていました。

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この葉を見ると思い出す光景があります。幼き頃山を散策していると必ず父が手で空洞を作り大きな葉をみつくろって乗せて、「ポーン」と山に鳴り響くような音を立てるのでした。さて、その音に驚く私の様子を見るのが楽しくてやっていたのか。

「働いて憂さを晴らしぬ葛の風」(能村研三)

父の思いなど、微塵にも想いを馳せる事なく、歳が近づく度にその事についつい思い巡らせますが、到底いきつかぬ深層の闇です。

 

知人に依頼されたテーブルセンター用の名古屋帯の色は見事にも赤。これに似合う色は難しくもう少し青みを帯びた色に仕上げたかったのですが、少し緑がきつく縁ギリギリに縫い合わせましたが、裏地のように仕上がってしまいました。

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Le temps n'aide pas à oublier mais à s'habituer. Comme les yeux qui s'accoutument au noir.