切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

「刻・街フェスタ」出展に向けて⑦

「手で量る物の重さや花曇り」(能城檀)

桜がほころび出すと、曇りがちの日がよく続きます。まさに花曇り。何だか散歩にも出ないでいると、どっしりと重みを感じます。

「うしなひしものをおもへり花曇り」(日野草城)

折々のうた』の人と言えば、くっきりする詩人大岡信さんの訃報が昨晩ラジオのニュースから聞こえて来ました。西行の歌通りに桜の満開の下逝かれるとは、さすがだなあっと思い入ります。

>言葉の一語一語は、桜の花びら一枚一枚だと行っていい。一見したところ全然別の色をしているが、しかし、ほんとうは全身でその花びらの色を生み出している大きな幹、それを一語一語の花びらが背後に背負っているである。そういうことを念頭におきながら、言葉というものを考える必要があるのではないだろうか。そういう態度をもって言葉の中でいきていこうとするとき、一語一語のささやかな言葉の、ささやかさそのものの大きな意味が実実感されてくるのではないだろうか。それが「言葉の力」の端的な証明であろうと私には思われる。(「詩 ことば 人間」大岡信

これは、氏が染色家志村ふくみさんの仕事場で見せていただいた美しい桜色の着物にまつわる話の続きです。志村さんによればこの淡い桜色は花びらではなく花が咲く頃の桜の幹から染めるからこそ出来上がる色なのだと。言葉の重みにこだわり続けた氏、ご冥福をお祈りします。

 

「花曇り明日の天気を願ひつつ」(熊谷みどり)

どうも週刊予報ではこの週末は雨模様だとか。足元不案内ですが、宜しければ室内の広場になりますのでおついでの折は覗いてみて下さい。

第2回 刻・街・フェスタ | あかし市民広場

 

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“Il n’est point de bonheur sans nuage.”