切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

頼まれてー祝儀袋

「空箱の中の青空神の留守」(高橋修宏)

晴れ間が続き、何年ぶりかに必要に迫られ、和ダンスの着物も干してみましたら、見事にどれもこもが酷いシミです。裏だからいいようにも思えますが、着物の袖というのは、よく裏が見えます。何とも嘆かわしい話です。私の着物はすべてが祖母が一針、一針縫ってくれたものばかり。そう思うと一度も着ることもなく処分するのには罪悪感が募るのみですが、さてどうしたものか。思いついたのが袖から見える部分だけの八掛だけでも縫い変えようかという作戦です。一針一針解いて、余り絹地を切り取り縫い合わせていきます。

「余日なき十一月の予定表」(星野立子

そんな作業をしていますと、時の過ぎるのが何とも早い事。まだ入ったばかりの11月のはずがすぐそこまで12月が追って来るようで、針の手は止まり、他の安直な術が過りますが、祖母の背中を丸めて雪見障子から入る日差しを頼りに手を速めていた姿が頭の中に差し込んで来ます。

「担ふ荷に十一月の重さかな」(野田ゆたか)

 

祝儀袋もお洒落な物になると高いので、5セットも要るならもったいないからと作ってみました。厚手の和紙は偶々安売りで買っていた在庫があり、とりたてて買ったのは紅白の水引だけで、一つの経費が五十円程度。但し、慣れない水引結びには時間がかかり、これでまた時間を食いつぶしてしまいました。

f:id:masasarah:20171105101029j:plain

La procrastination est le voleur du temps.