切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

依頼の麦畑④

「枯菊と言い捨てんには情けあり」(松本たかし)

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私の母は余り歌の上手な人でなく、子守歌など唱えてもらったことはあったやらと、まるで記憶にはないのですが、そんな母でも唯一洗濯を干すときに歌っていた歌が、「庭の千草」(The last rose of summer)

元のアイルランド民謡では夏の終わりの薔薇の歌ですが、日本の訳詞家里美義さんの訳詩では冬の名残の菊イメージ。幼かった私には歌詞の内容など分かるはずもなく、今になって、何故母はこの歌を口ずさんでいたのやらと、ふと思うのも庭の寒々とした草にまみれた枯れ菊を見た所為でしょうか。 改めて歌詞です。

庭の千草も。むしのねも。
かれてさびしく。なりにけり。
ああしらぎく。嗚呼(ああ)白菊(しらぎく)。
ひとりおくれて。さきにけり。
二露(つゆ)にたわむや。菊の花。

 

しもにおごるや。きくの花。
あああわれ あわれ。ああ白菊。
人のみさおも。かくてこそ。

「枯菊に尚或る物をとどめずや」(高浜虚子

うちの冬の庭の菊は白くないですが、秋には一向に咲き切らず、今頃になって固い蕾を開きかけたかと思ったら開き切れず霜にやられたのが枯れていくようです。「ああ、あわれ、 あわれ」と私は口ずさみませんよ。母を責めても仕方ないのですが、子守歌もないまま赤子を卒業したもので、超音痴です。

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漸く完成し、明日発送しようと思います。シュトレンを焼いたら、クリスマスカードの不足が発覚。追加を作れば、次は年賀状ですね。年が明けるまではオーダーが来ないようにと祈るばかりです。

La dernière rose de l'été 

Si demain tu cueilles une rose 
Dont le coeur est déjà fané 
Dis toi bien que cette rose 
Est la dernière de l'été 
Hier encore au voisinage 
Fleurissait tout un jardin 
Dont il ne reste qu'un feuillage 
Que l'hiver brûlera demain