切り切りMme

自作の切り絵を紹介する

南国の名残⑥

「おそく帰るや歯磨きコップに子の土筆」(和知喜人)

この季節ですと、送別会になるのでしょうか、二次会三次会と付き合い歩行も言動も不確かに酩酊して漸くに辿り着いた家の洗面台。さてそんなツワモノには、こんな幼子の摘んだ土筆の姿に気が付くでしょうかしら。

「つくづくし持ち帰りしも煮るでもなく」(野田ゆたか)

そうかと言って、土手で見つけた春の告知者をどうする当てもないのに、摘んでしまう輩は居ますよね。さすがに、酩酊してては気づかぬでしょうか。私の中には、こういう行為が多すぎるのかもしれません。ポケットの中で気づいたら、白骨化した物がよく出て来て、申し訳なさで心が痛むことが多々。遭遇した時は実に、実に感動するのですが、心に納めるだけでは気が済まぬ貧乏性があるのでしょうね。ついつい、失敬してしまいます。そうしてそれが実になることはなく、忘却の彼方へと逝ってしまいます。合掌。

「一つ長く一つ短くつくづくし」(正岡子規

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近所の駐車スペースにいつも出てくる土筆を通り道なのに、いつもバタバタしていて見逃し続けているのでしょうね。すでに薹が立っています。それにしても、同じ環境ですのに、背高さんに、おちビさんと。昨夜の鶴竜逸ノ城の取り組みを見る思いで見つめてしまいます。200キロある巨体の逸ノ城の奮闘もありましたのに、60キロの差をもろともせず押し切った鶴竜、アッパレ!「おいおい、おちび土筆さん。負けるな!」

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L'homme d'esprit et le sot ne sont guère moins convaincus l'un que l'autre de leur propre mérite ; toute la différence entre eux, c'est qu'ils ne le sont pas de la même façon.